相続税は「お金持ちの話」ではありません|基礎知識・2027年からの改正・よくあるトラブルをやさしく解説

query_builder 2026/10/20
相続

1. 「うちは関係ない」と思っていませんか?


10月19日は、「そう(10)ぞく(19)」の語呂合わせで「相続税を考える日」とされています🍂

どこか語呂合わせなんでしょう・・・



「相続税なんて、お金持ちの話でしょう?」


相続の話題になると、多くの方がこうおっしゃいます



ただ国税庁の発表では、2024年に亡くなった方のうち相続税の申告対象になったのは10.4%で、初めて1割を超えました


10人に1人は、けっこう「身近な税金」です



2. まず知っておきたい、相続税と贈与税の基本
相続税がかかるのは、遺産の合計が基礎控除を超えたときです

基礎控除=3,000万円+600万円×法定相続人の数



たとえば、夫が亡くなり、相続人が妻と子ども2人なら「3,000万円+600万円×3人=4,800万円」


これを超えなければ、原則として相続税はかかりません。


ただし、次の点は覚えておいてください💡



・土地は「時価」ではなく「路線価」などで評価します


・自宅の土地には、評価額を最大80%下げられる特例(小規模宅地等の特例)があります


・生命保険の死亡保険金は「500万円×法定相続人の数」まで非課税です(上の例なら1,500万円)


・特例を使うと税額が0円になる場合も、申告は必要です



申告の期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です


贈与税は、生きている間に財産を渡すとかかる税金です


暦年贈与なら1人あたり年110万円までは非課税です



3. 2027年から変わること・いま議論されていること


📌 すでに決まっていること

・生前贈与の「持ち戻し」が3年から7年へ


亡くなる前に贈与した財産は、相続財産に足し戻して計算します


この期間が段階的に延び、2027年1月以降に亡くなった方から、実際に3年を超えて足し戻しが始まります



・相続時精算課税に「年110万円の基礎控除」が新設(2024年から)


この110万円は足し戻しの対象外なので、使い分けの幅が広がりました



・亡くなる前5年以内に買った貸付用不動産は、取引価額ベースで評価(2027年1月から・令和8年度改正)


「相続直前にアパートやマンションを買って評価額を下げる」節税が使いにくくなります



・教育資金の一括贈与の非課税措置は2026年3月末で終了


結婚・子育て資金の一括贈与も、2027年3月末の期限で終わる方向です




📌 これから決まること(12月の税制改正大綱がヤマ場)

・住宅取得等資金の贈与の非課税措置は、今年(2026年)12月31日が期限です


国土交通省などが延長などを要望しています


・死亡保険金の非課税枠の引き上げ(配偶者と未成年の子の人数×500万円を上乗せ)を、金融庁が要望しています


ただ、平成3年度から毎年要望して、まだ実現していない項目です


※要望はあくまで「お願い」の段階で、決定ではありません




4. 相続税が抱える今の課題

課題は大きく3つあります

・地価や株価が上がり、「普通の家庭」が対象に入りやすくなっている



・家族の人数が減り、控除の枠が小さくなっている


基礎控除も保険の非課税枠も「人数×〇円」で決まります


平均世帯人員は昭和61年の3.22人から、令和7年には2.17人まで減りました



・相続財産の約4割が土地・建物で、すぐに現金にできない


税金を払うお金が足りず、実家を急いで売ることになるケースもあります🏠




5. よくあるリスクとトラブル

私も相続のご相談を受けるようになって、いちばん意外だったのは、もめる原因が「財産の多さ」ではないことでした


家庭裁判所で扱う遺産分割の事件は、遺産5,000万円以下のご家庭が多くを占めると言われています




よくあるのは、次のようなケースです💦

名義預金:子や孫の名義で親が積み立てていた預金は、親の財産と判断されやすく、税務調査でよく指摘されます


認知症による資産凍結:親が認知症になると、預金の引き出しや不動産の売却が難しくなります


相続登記の義務化(2024年4月から):相続で不動産を取得したと知った日から3年以内に登記しないと、過料の対象になる可能性があります


実家の分け方でもめる:分けにくい不動産だけが残り、きょうだいの話し合いが進まなくなります



6. 明日できる一歩:実家の財産を「4行」で書き出す

難しい計算はいりません

明日、メモ帳かスマホに次の4行を書き出してみてください📝



★土地・建物(どこに、何があるか)
★預貯金(どの銀行にあるか)
★生命保険(誰が受取人か)
★株・投資信託・その他


金額はだいたいで大丈夫です


書き出してみると、「保険の受取人は誰だったかな?」など、家族で確認したいことが見えてきます



気になる点があれば、お気軽にご相談ください🌷



税額の計算や申告など専門的な内容は、提携の士業の方と連携してお手伝いします

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