銀行で日本国債を勧められたら?

query_builder 2026/10/15
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「銀行で国債を勧められたのですが、どうでしょう?」


先日、お客様からこんなご質問をいただきました


窓口で日本国債を提案されて、その場では返事をせずに帰ってきた、とのことでした

同じように感じている方は多いかもしれません


勧められた商品がよく分からないとき、「断ったほうが安全かな」と思ってしまいますよね🤔


かといって、金利が上がってきたという話もよく聞くので、もったいない気もする

今回は、日本国債で運用することのメリットとデメリットを、受け取るときの税金まで含めて整理します



先にお伝えすると、おかしな提案ではありません


結論から言うと、国債の提案そのものは、無理のある話ではありません

2026年10月募集分で見ると、個人向け国債は固定5年が年2.39%、固定3年が年2.07%、変動10年が年2.05%。3年・5年・10年のすべてが2%台に乗りました🌱


ネット銀行の定期預金の上位が1.5〜1.9%台で、しかもその多くが新規口座限定のキャンペーン金利であることを考えると、条件なしでこの水準は悪くありません



さらに、国債には定期預金にない強みがひとつあります


発行しているのが国だということです


定期預金は、万一のときに守られるのが1金融機関あたり元本1,000万円まで


退職金などまとまったお金を1行に置いている方にとって、ここは実質的に一番大きなメリットです🏦

(※利率は毎月の募集ごとに変わります。最新の数字は財務省のサイトでご確認ください)



ただし「日本国債」は2種類あります。ここだけは必ず確認を


ひとくちに国債と言っても、性格がまったく違う2つがあります



個人向け国債は、1年経てば途中で換金できて、元本は額面どおり戻ります


直前2回分の利息を返す形になりますが、減るのはそこだけです



新窓販国債は、途中で売るときに市場価格での売却になります


つまり元本割れすることがあります


利回りは個人向けより高く設定されていますが、満期まで持ち切れることが前提の商品です



もし窓口で「こちらのほうが利回りが高いです」と説明を受けたなら、新窓販国債の可能性があります💡



「これは途中で売ったら元本割れしますか?」とひとこと聞いてみてください


この質問に即答できる担当者なら、安心して話を進められます




受け取るときの税金 ― 表示の利率は、手元に残る数字ではありません


ここが、いちばんお伝えしたいところです



国債の利息には、20.315%の税金がかかります(所得税・復興特別所得税・住民税の合計)


しかもこれは「源泉分離課税」といって、受け取る時点で自動的に引かれた状態で入ってきます



つまり、

固定5年の 2.39% → 手元に残るのは 1.904%
固定3年の 2.07% → 手元に残るのは 1.649%



私も、金額の表示に「税引前」と小さく書いてあるのを見落としていた時期があります



スーパーの値札で税抜き価格だけ見て、レジで「あれ、思ったより高い」となるのと、構造は同じですね😊


パンフレットの大きな数字は、ほぼ必ず税引前です



この課税について、知っておくと役に立つことが3つあります


① 確定申告はいりません。

引かれて終わりなので、手間がかからないのは率直に楽です

会社員の方でも、何もしなくて大丈夫です



② NISAは使えません

国債はNISAの対象外なので、20.315%は必ずかかります

「非課税で運用したい」というご希望がある方は、ここが前提として変わります



③ 亡くなったときは、全額が相続財産になります

国債は1円も非課税枠がなく、残高がそのまま相続税の計算に入ります

生命保険には「500万円×法定相続人」という非課税枠があるので、遺すことが決まっているお金であれば考え方がまったく変わってきます

ここは長くなるので、またあらためて書きますね🌷



私が気をつけてほしいデメリットは3つ


① 1年間は、原則として動かせません


個人向け国債は、発行から1年経つまで中途換金できません(例外は本人の死亡と、災害救助法が適用される大規模災害のみ)


ですので、生活防衛資金を国債に移すのは避けてください


病気やお車の故障は、1年待ってくれません💦


急なときに使うお金は、普通預金のままが正解です




② インフレには、いま勝てていません
2026年度の物価上昇率は+2.4%程度と見込まれています


固定5年の税引後は1.904%ですから、差し引きでは実質0.5%ほどマイナスです



「元本保証」は、お金の金額を守る約束であって、そのお金で買えるものの量を守る約束ではありません


2%台という数字の見栄えがよくなったぶん、ここが見えにくくなっています


老後まで20年以上あるお金を全額国債に、というのは慎重に考えたいところです



③ 変動10年の「金利上昇の恩恵」は、思ったほど大きくありません


変動10年の利率は、長期金利に0.66を掛けて決まります。10月の基準金利は3.10%でしたが、適用される利率は2.05%


上昇分の3分の1は、設計上カットされる仕組みです



おまけに計算してみると、変動10年が固定5年(2.39%)に追いつくには、長期金利が3.62%を超える必要があります


いまが3.10%ですから、あと0.5%以上あがって、やっと逆転です


「これから金利が上がるから変動で」という説明は、現時点ではあまり当てはまりません


使う時期が決まっているなら、固定のほうが素直に有利です



明日できる一歩 


国債を買うべきかどうかは、商品を比べても答えが出ません


決まるのは、そのお金をいつ使うかだけです



1年以内に使うなら預金


3〜5年後に使う予定が決まっているなら、いまの固定3年・固定5年はよ選択肢に入るかもしれないです


使う時期が決まっていないなら変動10年


20年以上動かさないお金なら、国債だけでは物価に追いつきません



ですので、まずやることは・・・

銀行から勧められた金額について、「このお金は、何年後に、何に使う予定か」を考えてみてください



それで答えはほぼ決まります



こうしたお金の正しい「置き場所」


どうすればいいか分からない、という方はご相談ください☺️

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